人気女性アイドルグループ｢TO-NA(旧称:綱の手引き坂46)｣メンバーが豪華声優&ゲストとお届け！パン百名店アニメ『真・麵包超人』
☆登場キャラクター
麵包超人(cv.TO-NAミレイ)…この世界を守る英雄。だが嗲が酔っ払いのそれ。
病毒小子(cv.TO-NAマリモ)…麵包超人の永遠の敵。麵包工場をぶっ壊す！
心跳小子(cv.TO-NAヒナ)…自己的作法な女子。病毒小子の家に居候。
火腿爺爺(cv.山寺宏一)…麵包超人の生みの親。好物は金華火腿と三鞭酒。
腸子妹妹(cv.平野綾)…火腿爺爺とは事実婚の関係にある。好物は海鼠腸と紹興酒。そのため火腿爺爺とは晩酌の内容を巡って頻繁に喧嘩する。
酸奶(cv.山寺宏一)…麵包超人に助けられ麵包工場で飼われることになった猫。
咖喱麵包超人(cv.TO-NAパル)…辛口咖喱が中に入っている。口癖は｢辛辣｣でshu。
吐司麵包超人(cv.TO-NAヒヨリ)…美形だが自恋者。彼女の作る吐司は給食としても大人気。
腸子妹妹「今日は牛郎俱樂部に行くわよ｣
火腿爺爺「牛郎俱樂部とな⁈僕じゃ足りなかったか？顔が良くないのか、爺臭いのか？｣
腸子妹妹「そういうことじゃないわよ。牛郎帝王から頼まれて、新入りの牛郎の接客練習相手を務めるのよ｣
火腿爺爺「でもそれで腸子妹妹が牛郎の虜になったら僕は…｣
腸子妹妹「安心しなさい。一線は越えないよ。じゃないと麵包超人にも示しがつかないから｣
麵包超人「それじゃ僕は巡邏に行ってきます｣
火腿爺爺・腸子妹妹「それいけ！麵包超人！｣
俱樂部へ出勤するため、劳斯莱斯汽车を運転する牛郎帝王。
牛郎帝王(cv.ROLAND)「今日も俺は格好良いな。この世界には二種類の生物がいる。俺か俺以外か…｣
病毒小子「見つけたぞ、牛郎帝王！｣
牛郎帝王「病毒小子⁈｣
病毒小子「さあその唐培里をよこせ！｣
牛郎帝王「ふん。これはお客様に提供するものだ。君みたいな不細工にはあげられないね｣
病毒小子「何だと？それなら食らえ、黴菌酒！｣
牛郎帝王「深紅の薔薇よ、花弁を散らせ！｣
薔薇の花弁達が、病毒小子UFOの窓を埋め尽くす。
病毒小子「うわぁあぁ、前が見えない！うわうわうわ、痛っ！｣
UFOはその辺にあった岩山に激突。暴発して病毒小子は吹き飛ばされた。
病毒小子「覚えてろ〜！｣
牛郎帝王「所詮黴菌だ。俺なんかには敵わないな。さてと、早く俱樂部に行かないと｣
牛郎俱樂部には6人の新米牛郎が、緊張の面持ちで座って待っていた。菠薐杏仁丸、瑪格麗特丸、豆咖喱丸、奶糖果仁酥、橘子酥、蘋果酥(cv.6人組男性歌謡グループ｢REI-WA｣)。
菠薐杏仁丸「牛郎帝王、覇気が凄そうだな｣
瑪格麗特丸「怒鳴りはしないだろうけど、粘粘と心を抉ってきそう｣
蘋果酥「背筋が伸びるぜ｣
牛郎帝王「皆おはよう｣
新米牛郎達「おはようございます！｣
牛郎帝王「緊張してるのかいお前ら｣
奶糖果仁酥「は、はい…｣
牛郎帝王「緊張ね。最後にしたの何時かな。お母さんのお腹を出る時だったかな｣
豆咖喱丸「凄い…初対面からいきなり牛郎帝王節炸裂だ｣
牛郎帝王「今日は君達の練習相手を務めてくれる女性を連れて来た｣
吐司麵包超人・咖喱麵包超人・腸子妹妹「宜しくお願いしま〜す！｣
牛郎帝王「さあ早速始めようか｣
瑪格麗特丸「待って下さい、何も教わってない状態で始めろと言われましても｣
牛郎帝王「教わる？何でもかんでも教えて貰えると思うな。俺が教えると、君達は全部俺色に染まっちゃうよ？俺は1人で十分だ。君達の未知なる個性を女性は求めている、兎に角やってみなさい｣
菠薐杏仁丸(ほうれん草フォカッチャ)「お名前は？｣
咖喱麵包超人「咖喱麵包超人だ｣
菠薐杏仁丸「ご職業は？｣
咖喱麵包超人「…超人だ｣
菠薐杏仁丸「お住まいは？｣
咖喱麵包超人「面接かよ！あたいは客だ、もっと懐に入ってきてくれよ。大体な、お前ちょっとしおらしいのよ。もっと黄油(バター)効かしなさい！｣
菠薐杏仁丸「…｣
瑪格麗特丸(ドライトマトフォカッチャ)「吐司麵包超人様、私は貴方と出会えてとても嬉しい。世界一幸せだ｣
吐司麵包超人「あの、ちょっと主張が強いです｣
瑪格麗特丸「主張が強い…｣
吐司麵包超人「トマトソースをそのまま喰らっているかのようです。受け手側の土台が強くないと、貴方は受容れられませんよ｣
瑪格麗特丸「し、失礼しました！｣
牛郎俱樂部の近くの茂みには火腿爺爺が潜伏していた。腸子妹妹が牛郎に嵌められないか心配し、培根麵包(ベーコンエピ)と島唄(沖縄産ソーセージパン)を片手に腸子妹妹の振る舞いを見守る。
火腿爺爺「大葉が入っているけど…まあ普通の培根麵包だな。島唄の肉腸は脂が蕩けてまあ美味しい。あ、あれは！｣
腸子妹妹「大変ね牛郎の皆｣
蘋果酥(りんごデニッシュ)「腸子妹妹さん、俺だけを見ていて下さい｣
腸子妹妹「はっ…いけないいけない、火腿爺爺に怒られる｣
奶糖果仁酥「腸子妹妹さん、今日だけは奶糖果仁酥のものですよ｣
火腿爺爺「なぬ⁈｣
腸子妹妹「(蘋果酥はりんごのしゃきっとした食感、さくさくとした酥(デニッシュ)の香ばしさ、奶油凍(カスタードクリーム)の力添え。そして奶糖果仁酥は食感が多様で程よい甘み苦み、王道の美味しさ…これは恋に落ちてしまう)｣
火腿爺爺「いかんぞ腸子妹妹！｣
牛郎帝王「火腿爺爺、どうして此処に？｣
火腿爺爺「今恋に落ちてただろ！｣
腸子妹妹「火腿爺爺、邪魔しないで下さい｣
火腿爺爺「危なかったぞ、呉々も気を付けるよう言っただろ。牛郎帝王、失礼致しました｣
牛郎帝王「構いませんよ。いいか牛郎達、目の前の女性は楽しませるものではない。幸せにさせるものだ。女性の背景には家族が居る。家族の幸せを崩壊させるような真似だけはするな。牛郎の印象に関わる。その意識だけは忘れず持っておけ｣
新米牛郎達「御意！｣
その頃病毒小子は壊れたUFOの修理に明け暮れていた。
病毒小子「何でいつもこんな目に…何が牛郎だよ、女を沼らせて金巻き上げるだけの男だろ。酒浴びて道路で寝て迷惑じゃねぇか！って俺も迷惑者か…｣
豆咖喱丸(カレー☆パン)「咖喱麵包超人様、私が御供しましょう｣
咖喱麵包超人「おい、咖喱で被ってんな！｣
豆咖喱丸「私の咖喱は雛豆だ、一味も二味も違いますぜ｣
咖喱麵包超人「なら食べてみようじゃないか。…美味いじゃねぇか！｣
豆咖喱丸「ですよね？良かった！｣
咖喱麵包超人「程良いスパイスの効かせ具合、沢山の雛豆、何より旨味の作り方が上手過ぎる…虜になった、また来るぜ｣
牛郎帝王「お目出度う。君は星を1つ獲得した。7つ集めたら、まあ赤い星から黄色い星になれるかな。俺みたいな青色巨星には、中中なれないぞ｣
病毒小子「波〜比不部保〜！｣
一同「病毒小子⁈｣
牛郎帝王「またやって来たか｣
病毒小子「気障なこと言いやがって！今度こそ仕留めてやるからな。これでも食らえ！｣
病毒小子はUFOから紫色の球を何発も発射する。新米牛郎や客に当たらないよう、牛郎帝王が盾になる。
牛郎帝王「俺は誰よりも青く輝く星だ。眩し過ぎて球が俺を避けている｣
病毒小子「お前が避けているんだよ！格好付けやがって！｣
牛郎帝王「俺は天下の提供高校蹴球部出身だ、これくらい朝飯前さ｣
怒った病毒小子は更に弾数を増やす。避けきれなくなった牛郎帝王は头球や胸受止で球を病毒小子に返そうとするが、当たると甜甜圈形に変わる球が紛れ込んでいて、それを受け止めた牛郎帝王、および応戦していた麵包超人達は体を締め付けられてしまった。
牛郎帝王「しまった、動けない…｣
病毒小子「好機好機〜！お前ら纏めて仕留めてやる！｣
麵包超人「危な〜い！｣
一同「麵包超人！｣
病毒小子「出たなお邪魔虫め｣
麵包超人「止めるんだ病毒小子｣
病毒小子「五月蝿〜い！此れでも食らえ！｣
牛郎帝王にした攻撃を麵包超人に繰り出す。麵包超人は流石の身のこなしで球を避けきり、病毒小子を弾切れに追い込んだ。
病毒小子「こうなったら牛郎帝王を拉致してやる！｣
牛郎帝王「俺を解放してくれ…｣
麵包超人「止めろ、病毒小子！｣
病毒小子「隙有り！｣
牛郎帝王を救出する隙を突かれ黴菌酒を顔に掛けられた麵包超人。
麵包超人「顔が濡れ汚れて力が出ない…｣
一同「麵包超人…｣
麵包超人「火腿爺爺に報せて…｣
腸子妹妹「火腿爺爺なら近くに居るわよ！直ぐ顔焼いてもらうね｣
病毒小子「さあ皆纏めて黴菌牛郎狂にしてやる！食らえ、黴菌酒！｣
牛郎帝王「一寸待て。病毒小子、君は俺が出会った中で最強の部類に入る生物だと思う。君になら俺は敗北を認める｣
病毒小子「認めろ認めろ。俺は最強だい｣
牛郎帝王「祝杯の唐培里だ。鱈腹飲みなさい。牛郎達、称呼頼む｣
新米牛郎達「飲んで飲〜んで飲んで飲んで飲〜んで飲んで飲んで飲〜んで飲んで、飲んで！｣
煽てられ唐培里を一気飲みする病毒小子。すると顔色が急に黄土色に染まる。酒精中毒である。
病毒小子「波部〜、ふらふらくらくらする…｣
腸子妹妹「麵包超人、新しい顔よ！それっ！｣
麵包超人「元気301倍、麵包超人！｣
病毒小子「べらめえ、勝負はこれからだ！｣
唐培里の空瓶・花瓶・灰皿・迪斯科球・赤髭薬局の商品・狩野英孝の扮装衣装を手にした病毒小子。但し酔っ払っているため適切に道具を扱えない。拘束から復活した吐司麵包超人・咖喱麵包超人も加わり止めを指す。
麵包超人達「三重、砲！｣
病毒小子「再見菌…｣
牛郎帝王「助かったよ麵包超人の皆さん。やはり貴方達の方が最強だ。病毒小子には口惠で伝えたが、貴方達に対しては本当にそう思う｣
麵包超人「有難う御座います｣
牛郎帝王「これは俺からの褒美です。杏と夏威夷果(マカダミアナッツ)の麵包、これは間違い無く美味しいんですよね｣
吐司麵包超人「本当だ〜｣
麵包超人「果実や堅果を沢山練り込んだ麵包は美味しいですよね｣
咖喱麵包超人「こりゃ魂消るわ｣
牛郎帝王「そして今日一番輝いていた牛郎は橘子酥だ｣
咖喱麵包超人「あれ、橘子酥は今日一日誰とも喋っていなかったような…｣
牛郎帝王「確かに俺も橘子酥のこと、何も味わえていない。だが皮付橘子と巧克力の相性は間違い無く良い。彼からは神秘的な魅力を感じる。面白い事が起こりそうだ｣
麵包超人「私も解りますよ。彼は優しい雰囲気を持っていて、皆を幸せにすると思います｣
牛郎帝王「その通りだと思う。でも次は何か喋ろうな、そうでないと俺みたいな極光は出せない｣
新米牛郎達「最後まで牛郎帝王様は牛郎帝王様だ｣
麵包超人「勿論他の牛郎さん達も魅力的だと思います。頑張って下さいね｣
腸子妹妹「でも私は十分かな、牛郎は｣
吐司麵包超人「そうですね。牛郎通いをしている時間は無いです｣
咖喱麵包超人「あたいらは牛郎だけの物じゃないからな、皆の英雄だ｣
牛郎帝王「それが貴方達の幸せだもんな。今日はお付き合い頂き有難う御座いました｣
火腿爺爺「腸子妹妹が牛郎狂にならなくて良かったよ｣
腸子妹妹「じゃあ今度は角色扮演餐廳に行きます｣
火腿爺爺「似たような物じゃないか！やっぱり僕なんかじゃ不満なんだ…｣