パン百名店アニメ『しん・あんぱんまん』8.あんぱんまんとモズクチャン(VIRON/丸の内)

子供なら必ず通る伝統のアニメ『それいけ!アンパンマン』をリメイク。大人でも楽しめるような仕上がりにした。
☆登場キャラクター
あんぱんまん(cv.綱の手引き坂46ミレイ)…この世界を守る英雄。だがぶりっ子が独特。
ナトキンマン(cv.タテル)…あんぱんまんの永遠の敵。納豆菌でぱん工場をぶっ壊す!
どきどきチャン(cv.綱の手引き坂46ヒナ)…マイペースな女の子。ナトキンマンの家に居候。
はむオジサン(cv.山寺宏一)…あんぱんまんの生みの親。好物は加工肉と三鞭酒。
ワタコさん(cv.平野綾)…はむオジサンとは事実婚の関係にある。好物はコノワタと日本酒。そのためはむオジサンとは晩酌の内容を巡ってしょっちゅう喧嘩する。
よーぐると(cv.山寺宏一)…あんぱんまんに助けられぱん工場で飼われることになった猫。
かれーぱんまん(cv.綱の手引き坂46パル)…辛口カレーが中に入っている。口癖は「辛辣」でしゅー。
ショクパンマン(cv.綱の手引き坂46ヒヨリ)…美形だがナルシスト。彼女の作る食パンは給食としても大人気。

  

モズクチャン(cv.綱の手引き坂46ヒラホ)「えーん、えーん!」
丸之内の中心で泣き叫ぶモズクチャン。どうやら東京めたぼ丸之内線への乗り換えで迷子になってしまったようだ。
かれーぱんまん「おい、どうしたんだ?」
モズクチャン「丸之内線の場所がわかんないよぉ!」
かれーぱんまん「丸之内線か。ここは九重洲口だぞ。反対側に出ちゃってるよ!」
モズクチャン「東京来てまだ1ヶ月だから全然わかんなくて…」
かれーぱんまん「そうだよな。東京って本当わかりにくいよね」
はむオジサン「かれーぱんまん!どうしたんだい」
かれーぱんまん「モズクチャンが迷子になっちゃって」
わたこサン「東京駅は複雑だよね。私たちだっていつも迷うから」
はむオジサン「丸之内側まで連れて行ってあげる。途中気になるパン屋があるから寄っていこう」

  

そこへナトキンマンがやってきた。
ナトキンマン「なーにぬねのー!」
一同「ナトキンマン⁈」
ナトキンマン「モズクチャン、そのもずくをよこせ!」
モズクチャン「嫌です!大事に育ててもらったもずくだから!」
ナトキンマン「うるせぇ!さっさとよこせ!」
かれーぱんまんがモズクチャンに耳打ちする。
モズクチャン「いいですね!」
モズクチャンは自らナトキンマンに歩み寄りもずくを食べさせた。ナトキンマンは忽ち酢の強さにやられてしまう。
ナトキンマン「ゴホゴホッ、酸っぱぁい!」
かれーぱんまん「かれー、ぽう!」
ナトキンマン「覚えてろ〜!」

   

モズクチャン「かれーぱんまんさん、カッコいいです!」
かれーぱんまん「そうか?モズクチャンのもずくのおかげだよ」
はむオジサン「2人ともすごいね。じゃあパン屋に行くよ」

  

国際フォーラムのすぐ近くにある東京ビルTOKIA。何の変哲もないオフィスビルに見えて、中に入ると突如格式高そうな店への入口が現れる。
モズクチャン「こ、ここですか?」
はむオジサン「そうだよ」
モズクチャン「東京ってスゴいですね!」

  

右半分はノーマルのパン、そして左半分にはバゲットを使用したサンドウィッチの品揃えが充実している。しかし値段を見ると、平気で1000円を超えるものが多い。
モズクチャン「東京ってスゴいですね…」
わたこサン「はむオジサン、高すぎますよこのお店。そんな多くの種類買えませんね」
はむオジサン「そうだな。調子乗るとすぐ電気水道止められちゃう」

  

結局安めのサンドウィッチ2つとフォカッチャ、クロワッサンの3種類に抑えることにしたはむオジサン。しかし会計でとんでもない事実が判明する。
はむオジサン「はへ?現金しか使えない?」
わたこサン「嘘でしょ?大手商業施設のテナントでキャッシュレス非対応?」
店員「そうなんですよ。30分までなら商品預かっておくので、その間におろしてきてください」
はむオジサン「信じられない…」

  

はむオジサンが国際フォーラムのATMに向かっている最中、不運にもナトキンマンが再来した。
ナトキンマン「さっきはよくもやってくれたな!今度こそもずくをよこせ!もずく天にしてよこせ!」
モズクチャン「何ですかもずく天って?」
ナトキンマン「モズクチャンのくせに知らないのか!」

  

あんぱんまん「やめるんだ、ナトキンマン!」
ナトキンマン「出たなおじゃま虫め」
あんぱんまん「それが上京したての女の子にとる態度か⁈」
ナトキンマン「て、てやんでい!オイラは江戸っ子だ!偉くて当然だろ」
???「東京は愛せど何も無い〜」
ナトキンマン「誰だ⁈」
リンゴノ方(cv.椎名林檎)「あら、あんぱんまん氏にかれーぱんまん氏。何かお困りで」
あんぱんまん「ナトキンマンがモズクチャンをいじめるんだ」
リンゴ「ふーん。ナトキン氏、リッケン620頂戴」
ナトキンマン「何だそれ」
リンゴ「19万も持って居ないけど」
ナトキンマン「何の話だ。持ってたってあげねぇし」
リンゴ「最近は銀座で警察ごっこにハマってるの。ねぇ、貴方を捕まえて良いかしら?」
ナトキンマン「どういうことだ?」
リンゴ「毎晩寝具で遊戯せむ」
ナトキンマン「そ、それは楽しそうだ。ベッドの上で××して○○して**受けて、激しい夜に抱かれて俺はもうロマンティックなあのジュースに溺れて有頂天に達する!」

  

あり得やしない妄想に現を抜かした隙をつき、ナトキンマンにとどめをさすあんぱんまん。
あんぱんまん「あーん、ぽう!」
ナトキンマン「ネバネバキーン…」
恍惚感に浸ったまま退場したナトキンマン。入れ違いではむオジサンが戻ってきて会計を済ませる。
モズクチャン「リンゴノ方さん、助かりました!」
リンゴ「いいえ、私は何もナトキンマン氏を誑かしただけよ。ではそろそろお暇しますわ」
モズクチャン「あのすみません、丸之内線はどちらですか?」
リンゴ「丸之内線なら私と同じね。ついてきなさい」
モズクチャン「はい!」
一同「ありがとうございました!」

  

お土産のサンドウィッチを貰い、モズクチャンは丸之内線ホームへと消えていった。その他メンバーはぱん工場に戻り恒例のパンパーティ。
はむオジサン「ハム好きの身分としてはあまり楽しめないなこの生ハムサンド。生ハム自体そこまで味強くないから、硬いバゲットと食べるとより弱くなる」
わたこサン「ピクルスは美味しいんですけどね」
はむオジサン「フォカッチャはチーズの部分が美味しいね」
あんぱんまん「チーズが十分入っているから、重たすぎなくて良いですね」
よーぐると「ニャン、ニャニャン…」
わたこサン「クロワッサンはエシレバターらしさがなくて普通、ですって」
かれーぱんまん「おいおい、よーぐるとまで辛辣なのかよ」
一同「アハハハ…」

  

アフレコ終了後、今回の話には登場しなかったショクパンマン役のヒヨリが合流した。
タテル「私から大事なお知らせがあります」
一同「えっ?」
タテル「みんな既に耳にしてると思うけど、私は9月から定職に就きます。なので今回限りでこの作品を降板することになりました」
ミレイ「そんな…」
タテル「アフレコは基本平日だからね、どうしても俺は参加できない」
パル「仕方ないけど寂しいです…」
タテルと共に歩き旅を成功させ、人一倍タテルに思い入れのあるヒヨリは涙していた。
ヒヨリ「タテルさんがいなくなるなんて信じられない。嘘と言ってほしい!」
タテル「俺も離れたくないよ。でも大丈夫、みんな立派に成長してるし、これからも良い作品作れると信じてる。後任にはすごい人呼んでるし。短い間だったけど楽しかった。綱の手引き坂アンバサダーは続けるから、近いうちにまた会おう」
*という事情なので、毎週金曜日に更新して参りましたパン百名店アニメ『しん・あんぱんまん』は、今後不定期連載となります。

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