パン百名店アニメ『しん・あんぱんまん』2.あんぱんまんとあんぱんたち

☆登場キャラクター
あんぱんまん(cv.綱の手引き坂46ミレイ)…この世界を守る英雄。だがぶりっ子が独特。
ナトキンマン(cv.タテル)…あんぱんまんの永遠の敵。納豆菌でぱん工場をぶっ壊す!
はむオジサン(cv.山寺宏一)…あんぱんまんの生みの親。好物は加工肉と三鞭酒。
ワタコさん(cv.平野綾)…はむオジサンとは事実婚の関係にある。好物はコノワタと日本酒。そのためはむオジサンとは晩酌の内容を巡ってしょっちゅう喧嘩する。
よーぐると(cv.山寺宏一)…あんぱんまんに助けられぱん工場で飼われることになった猫。

ナトキンマン「誰だお前は⁈」
どきどきチャン(cv.綱の手引き坂46ヒナ)「どきどきチャンで〜す!」
ナトキンマン「いや名前言われても…」
どきどきチャン「初めて会う人にはまず挨拶と名前でしょ」
ナトキンマン「そうだけどさ、ここ俺ん家だぞ。てか何で3塁ベースに体育座りしてるの?」
どきどきチャン「だめぇ?家追い出されたから居候させて」
ナトキンマン「か…可愛い!仕方ないな、いいよここにいて」
どきどきチャン「やった!」

一方あんぱんまんの世界は今日も平和な1日になるはず…だった。
アンばたまん(cv.元榎坂46ナコ)「はむオジサン、今日はよろしくお願いします」
クルミアンまん(cv.元檜坂46リカ)「よろしくお願いします」
ぱん工場に修業しに来た2人は声が小さかった。ハキハキしているパトロール中のあんぱんまんとは大違いである。そんな2人にはむオジサンは厳しくあたる。
はむオジサン「何だねそのボソボソとした声は。ここで修行する者、私が指示をしたら必ず大きな声で返事するように。わかったか?」
ばた・クルミ「はい…」
はむオジサン「チッ。まがい物のくせに」

苛立ちつつも丁寧にコーチングするはむオジサン。
はむオジサン「こうやってこねる!気泡を潰さぬよう優しく優しく…」
ばた・クルミ「…」
はむオジサン「そしてこう延ばす!」
ばた・クルミ「…」
はむオジサン「なんでさっきから返事しないんだよ!」
ばた・クルミ「…」
はむオジサン「返事が社会生活の基本だろ…」
そう言われてもなお返事をしない2人。ぱん工場の雰囲気は最悪だった。

はむオジサン「あぁこれはダメだ。焼いてもカチカチになるだけだ」
ばた・クルミ「…」
はむオジサン「あのな、頼むからちゃんと返事してくれよ!」
ばた・クルミ「…」
はむオジサン「ちゃんと理解してるかどうか知りたいから返事求めてるの。わからないところあったら聞く。こうでいいですか聞く。なんでそんな基本のことができないんだ!」
ばた・クルミ「…」
はむオジサン「もうやめよう。表出てろ」
2人は無言を貫いたまま外に出る。
わたこサン「ちょっとはむオジサン、厳しすぎますって!」
はむオジサン「最低限のことできない奴らとは相手してられない」

クルミアンまん「私たちどうしてこんなことになったんだろう…」
アンばたまん「声ちっちゃいのかなやっぱり」
落ち込む2人の元へ、アイツがやってきた。
ナトキンマン「な〜にぬねの〜!」
ばた・クルミ「ナトキンマン⁈」
ナトキンマン「その顔をよこせ!」
ばた・クルミ「キャー!」
修業中には出なかった声量で叫びながら、逃げ惑う2人。

???「2人ともこっち来て!」
ばた・クルミ「ぶるっくりんとおりーぶクン!」
ぶるっくりん(cv.土田晃之)「後は俺たちに任せて!」
おりーぶクン(cv.澤部佑)「ナトキンマン、これでもくらえ!」
おりーぶクンのオリーブ砲撃。最初は口の中で受け止め食べ尽くそうとしたナトキンマンだが、オリーブの強い味にだんだん耐えきれなくなり、最終的には吹っ飛ばされてしまった。

ぶるっくりん「2人とも、ケガはないか?」
ばた・クルミ「ありがとうございます…」
おりーぶクン「あれ、修業はどうした?」
ばた・クルミ「それが…」

ぶるっくりん「そうか…」
おりーぶクン「まあ叱られるのはしょうがない。しろ、って言われてしないのはマズいよ」
ぶるっくりん「俺らは君たちのキャラクター知ってるから何も言わないけど、外の世界ではその態度、ただの失礼だからな」
ばた・クルミ「はい…」
おりーぶクン「やり直したい気持ちはあるよね?」
ばた・クルミ「はい!」
ぶるっくりん「できるじゃん返事。ぱん工場戻ってはむオジサンに謝りなさい」
ばた・クルミ「頑張ります!」

その頃ぱん工場では、心配したはむオジサンが外の様子を窺っていた。
はむオジサン「炎上とか気にしない。ダメなものはダメだとはっきり言う。でも戻って来ないのはやはり心配だ」

そこへ『乗り合いさんど』収録中の一行が通りかかる。
くろっくまだむ(cv.富澤たけし)「あった!これ飲食店かな?」
じゃんぼんサン(cv.伊達みきお)「ここダメだったらまた5kmの歩き…頼む!」
くろっくまだむ「失礼します!ここは飲食店ですか?」
はむオジサン「飲食店?」
じゃんぼんサン「店内でパン食べる場所、ありますか?」
はむオジサン「あります!」
くろっく・じゃんぼん「やったあ!」

ばた・クルミ「はむオジサン!先ほどはどうもすみませんでした!」
くろっくまだむ「あれ?2人ともどうした?」
アンばたまん「さっきはむオジサンの元で修業していたんですけど、返事しなくて怒られて…」
じゃんぼんサン「なるほどね」
クルミ「もう一回やらせてください!よろしくお願いします!」
渋い表情のはむオジサン。

くろっくまだむ「あの、はむオジサン。僕らこの子達とは3年の付き合いになるので言わせていただきます。寡黙すぎて伝わりにくいかもしれませんが、彼女たちは真面目に物事に打ち込む子なんです」
じゃんぼんサン「彼女たちは本当に反省する子たちなんです。だから許してやってください」
はむオジサン「…そうだな。2人はたしかに美味しい。クルミアンまんのくるみは上質だし、アンばたまんのバターも明るい味で、どちらもあんこを立てている。でもベースとなるあんこももっと強くしなきゃ。そのためにはただチヤホヤされるだけじゃダメだと思うんだ。もっと元気よくね。じゃあ続きやろう」
ばた・クルミ「はい!」
ナトキンマン「コラァ!よくもさっきは逃げやがったな!今度こそ捕まえてやるぅ!」
一同「ナトキンマン⁈」
ナトキンマン「みんなまとめて網の中だ!」
あんぱんまん「やめるんだ、ナトキンマン!」
ナトキンマン「なぬ⁈」
あんぱんまんにより網はUFOから切り離され微塵にされた。

ナトキンマン「まだまだ!」
くろっく・じゃんぼん「くらえ!さんどうぃっちぷれす!」
ナトキンマン「ぎょえー!」
マクガイヤーブラザーズを彷彿とさせる巨大に押し潰され紙状になったナトキンマン。
あんぱんまん「あーん、ぽう!」
ナトキンマン「ねばねばきーん!」

再び平和の訪れたぱん工場で、2人は見事修業をやり遂げた。
はむオジサン「さあみんなで打ち上げしよう」
一同「わーい!」
わたこサン「またシャンパン?いい加減日本酒飲みたいです」
はむオジサン「今日のはどう考えてもワインだろ」

くろっくまだむ「このパン美味しい!さすがはむオジサン」
はむオジサン「ジャンボンフロマージュは合格。リンゴ酢でフルーティーに仕上がっているのがいいね。くろっくまだむさん、君はもうちょっと卵のトロトロ感を出してほしい。ソーセージの独特な香りが悪目立ちしてる」
くろっくまだむ「ちょっと何言ってるかわかんない」
じゃんぼんサン「何でわかんないだよ。はむオジサンの言うことは聞かないと」
はむオジサン「おりーぶクン、君もオリーブだけだとキツい」
おりーぶクン「お、俺も⁈…ごめんなさい」
あんぱんまん「落ち込まないで、また頑張りましょう」
わたこサン「ブルックリンドーナツ、美味しい!油加減がちょうどいいわ、シナモンシュガーも心地よい」

ばた・クルミ「今日は本当にありがとうございました!」
はむオジサン「君たちの腕は確かだからな、自信持ってやるんだよ。あんぱんまん、仲間ができたね。愛と勇気だけが友達だなんて心許ないから、大事にするんだよ」
あんぱんまん「はい、ありがとうございます」

ナトキンマン「はへぇ…」
どきどきチャン「あらら、やられちゃって」
ナトキンマン「いつか…いつか絶対あんぱんまんを倒してやる!」
どきどきチャン「あなただけだと頼りないわ。今度から一緒に行かせてよ」
ナトキンマン「そうだな。頼むわ」

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