飲食店の口コミを調べる時、皆さんはどのツールを使うだろうか。一昔前であれば食べログが主流であったが、サクラレビューや点数操作疑惑などがあり今では嫌われがち。その代わり台頭しているのがGoogleマップの口コミ機能で、忌憚のない意見を見られると言って神のように崇める人も多い。片方だけを盲信するのは違くて、どちらにも一長一短あり、それを理解して上手く併用するのが正解の使い方だと思う。
ではまずは、食べログ口コミのメリットとデメリットを見ていこう。
☆メリット
食の経験値が高めの人、食を愛する人が主に書き込みし、口コミパトロールも徹底しているため平和
★デメリット
評点の付け方の基準が人によってまちまち
低評価の口コミが表に出づらい
ウザい文章が多い
デメリット1つ目について。例えば僕は3.5以上を合格とし、4.0以上を絶賛、下限は3.0という形で星をつけている。しかし皆がそういう基準でつけている訳ではなく、4.0以上しかつけない人、0.5刻みの人、合格点は4.0にして3.5でも酷評コメントを書く人、など様々である。
https://tabelog.com/help/score/
店の｢星｣は一応口コミを多く投稿している人の評価を重視する仕組みになっていて、それはそれで点数の信憑性を高める努力として認められるのだが、そもそも各人の点の付け方がバラバラである以上｢星｣の精度は低いと考える。
2つ目について。X(旧Twitter)などを見ていると、同じ食べログ嫌いでも相対する言い分が目立つ。
この違いについて、店側が課金すればマイナス評価の口コミを消してもらえる、などという言説もあって、これを否定する明確な証拠は無い。ただ全てが強制的に削除される訳ではなく、見づらい場所に追いやられるだけで掲載はされることも多い。
このような口コミに触れるためには食べログアプリを使うと良い。アプリを使えば口コミを訪問日順でソートすることができて(ブラウザでは不可)、その場合はマイナス評価口コミも表に出てくる。また、ネガティヴワードでキーワード検索にかけるという手法も有用であろう。店の良い点悪い点をバランス良く確認したい場合には是非試してほしい。
尚、店側とトラブルになった話を具体的に書いた口コミは修正依頼を食らってしまう可能性が高い。ぼったくられたとか料理に異物が入っていたなど、集客に大きな影響を及ぼすような内容はたとえ真実であっても削除させられる可能性が高い。これこそが食べログが嫌われる最も大きな理由であり、こうした情報が大好きな方々は食べログではなくGoogleマップを使うのが賢明である。
最後の点について。食べログの口コミはどうしても｢小説｣｢ポエム｣｢自分語り｣｢おっさん構文｣｢個人的な日記｣｢承認欲求の塊｣になりがちな傾向にある(一人称が｢小生｣の人も多い、という指摘もあるが最近はそこまで見かけない)。これは長年に渡り形成された食べログ独特の文化なので治しようがない。ただ読者に必要な情報を見やすく提示しているレビュワーも多いので、根気強く口コミを漁ってみる価値はあると思う。
ちなみに僕は、食べログ口コミが｢小説｣気取りである、という世間からの揶揄を逆手にとり、｢連続百名店小説｣という形ではなから小説として口コミを執筆している。普通に口コミ書くのは正直つまらないし、こうやって書けばネガティヴなことでも多少表現がマイルドになるような気がする。気持ち悪いと言われればそれまでだけど、まあ自己満でやらせてください。
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続いてGoogleマップの口コミのメリット・デメリットを見てみよう。
☆メリット
食べログほど厳しい検閲がないため忖度無しのコメントができる/見られる
ソート機能を使えば低評価の口コミをまとめて確認しやすい
★デメリット
検閲がないため悪質な口コミが目につきやすい
例えば繁華街でよくある客引きぼったくり居酒屋は、Googleマップの口コミを確認すれば見抜きやすい。こういう店は図太いからサクラレビューで評点を水増ししているが、低評価口コミもしっかり載っているので見分けがつきやすい。食べログでは低評価口コミが載っていない(ただ評点は3.0台と最低ランク)ので、この辺の見極めのし易さに関してはGoogleマップの方に軍配が上がる。
ただ、口コミ検閲が無いため、支離滅裂な物言い、事実無根の批判、誹謗中傷であっても表に出てしまうのが恐ろしいところである。目についたらシンプルに不快だし、店側からしたら堪ったもんじゃないだろう。食べログで問題になったサクラレビューも、Googleマップの方がもっと横行しやすい。(食べログでは検閲にかかるような)ありもしない悪口を書いてその店の評価を落とし自分の店を持ち上げる、というプレイだって可能である。
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まとめると、サービス面について思うところがあれば、それはGoogleマップ口コミとして記しておくのは有意義だと思う。勿論自分の落ち度に依るところが大きければ話は別だが、折角美味しくてもサービスで不愉快な思いをするのは御免である。
一方味覚は人それぞれだしその日のコンディションや心構えに左右されることもある。味の善し悪しは結局のところ、行って食べてみないとわからない。ある程度口コミの見方を学んだところで、確実に当たりの店を引ける保証は無いのである。
僕も昔は不味いものを不味いと言うタケマシュランかぶれレビュワーであったが、今となってはそんな昔の自分の口コミを読むと反吐が出たりする。レビュワー側としては、ネガティヴなコメントをするにも、偉そうに書くのではなく、自分なりの対案を以てマイルドに書くことを心掛けたい。