連続百名店小説『独立戦争・下』第10話「明日を信じて」(祇園辻利/押上)

人気に翳りが見えていた女性アイドルグループ・綱の手引き坂46は独立騒動を起こし、プロデューサー冬元は彼女達を追放。「TO-NA」に改名し、墨田区で地域密着型アイドルとして再出発した。新プロデューサー・大久保、特別アンバサダー・渡辺タテルが表立って運営をしている。
冬元は暴露系インフルエンサー集団「GARASO」を編成し、TO-NAの活動を邪魔しようとする。一方冬元と共に綱の手引き坂追放を煽っていた檜坂46(実質的)プロデューサーのカケルは、突如TO-NAを救う方向に寝返る。
さらに惜しまれつつ解散した国民的アイドルグループ「MAPS」のメンバー(風間・朝倉・村上・中村・神山)が再集結を画策し、その過程でTO-NAに接近していた。
人気を取り戻しつつあったTO-NAだったが、八広ライヴでの機材落下事故によりタテルが意識不明の重体となっていた。

*この物語はフィクションです。食レポ店レポを除き、実在の人物・組織とは一切関係ございません。

  

え〜アイドルを応援する皆さん、是非卒業まで応援してあげてください。そして死ぬまで記憶から消さないであげてください。全てが思うほどうまくはいかない芸能界、それでも明日を見つめて頑張っている人たちですから…

  

「何か見たことあるな、この演出」

  

「どうも古畑です。本日は八広という場所にやってきました。聞いたことない街ですね今泉くん」

  

「やっぱりNINZABUROじゃん。完全に狙ってるね」
ネタ動画として気楽にふるはたチャンネル観ていたカケルであったが、夕暮れ時の八広の河川敷の場面でTO-NA八広ライヴの設営がなされているのを発見すると真剣な目つきで食い入るように観る。

  

「おっと、スマホで何かを撮っている人がいますね。あれれ、この人どっかで見たことありますよ。たしかあれは、スプリンターの光藤さんだったかな、声かけてみましょうすみませんあなたは光藤さんですか?」
「はい、光藤です」
「何を撮っていらっしゃる?」
「ライヴやるんですかね、裏方さんがステージ裏の壁スイスイ登っていってまして」
「ほうほうほう。まあアスリートからしたらこの身のこなしは気になりますよね。そうだそうだ、今日はTO-NAというアイドルグループのライヴらしいですよ」
「TO-NAですか。あ、確かアヤさんっていうメンバーいますよね」
「ごめんなさい一人ひとりのことは詳しくないもので」
「アヤさんが変な男に襲われていたところを助けてあげたんです」
「そうでしたか。それじゃこの後はライヴへ?」
「いや、今日はもう帰らないと。観たいのは山々なんですけどね」
「お忙しいところ失礼しました。今泉くん、ふるはたチャンネル特製シール渡して。私達も少しの間裏側眺めてみましょう」

  

カケルは壁を登った男の正体が気になって仕方無かった。光藤へコンタクトを試みると共に、動画が公開されてから1日(八広ライヴからは3日)経っていたため、急いで古畑に編集前の動画を保全するよう要請した。

  

八広ライヴ事故から4日経っても目を覚さないタテル。ここまで長引くと諦めの気持ちを抱きたくなるものだが、TO-NAのメンバー・スタッフ、そして善良な墨田区民はタテルの復活を信じていた。
「かめぱんさんから差し入れいただきました!」
「かわいい、ホントに亀さんだ」
「こっちは船橋屋のくず餅だ。お手紙がついてる!『タテルくん早く元気になってね、メンバーの皆さんもファイト!』だって!」
「嬉しい…墨田区の人みんな優しいね」

  

「大変なことなったなみんな!」
「え、えり子さん⁈」
「はいこれお土産、芦屋の洋菓子店のクッキー」
「あ、このお店よく行きます!」
「アンタは陽子ちゃんやったっけ?芦屋出身なん?」
「はい、そうです!」
「私も芦屋在住や。近所にこんな可愛い子住んでたんや!気ぃつかなかったわ。それにしても元気無さそうやな、不安な気持ちはようわかるけどしっかり食べてな。タテルくん今どうなっとる?」
「まだ目を覚まさなくて…」
「そりゃ不安になるわな。お見舞い行かせてや」
「もちろんですよ、ぜひ行ってあげてください」

  

そんな中、プロデューサー大久保の元に電話がかかる。
「檜坂実質プロデューサーのカケルです」
「えっ⁈カケルさん⁈TO-NAプロデューサーの大久保ですが」
「大久保さんか。タテルの容態はどう?」
「ずっと意識不明なんです…」
「そうか。回復するといいですね。で本題なんだけど、ライヴ会場の設営って全部TO-NAスタッフでやってるの?」
「ええ。外部に頼むお金なくて」
「なるほどね。大久保さんはわからないかな、具体的な機材の設置方法とか」
「わからないですね。でも何故知りたいんですか?あまり部外の方にベラベラ喋るのはマズいかなって」
「大丈夫。いいからわかる人に代わって」

  

大久保の代わりに電話口に現れたのは関口メンツユーであった。彼は設営の統括責任者を務めていた。
「この度はご愁傷様です。原因はネジの破損らしいね」
「ネジの破損⁈それは有り得ないですよ」
「どうして?」
「このネジは八広の町工場が世界に誇る、雨にも風にも雪にも夏の暑さにも負けない強靭なネジなんです!」
「そうなんだ。じゃあ何が原因なんだろう?」
「俺もわかんないんっすよ!どうしよう、タテルさん死んじゃったら」
「まあ落ち着こう。起きてしまったことは仕方ない。過失が無いと思うなら無いと堂々言いなさい」
「無いです!」
「わかった。時間とらせてすまなかった。タテルくんの回復をお祈りします」

  

その後カケルは古畑とのコンタクトを取ることに成功し、編集前の動画を見せてもらうことができた。光藤と会っていたのは正しく八広ライヴの開始時刻1分前であった。
「あの後10分くらいあちらの方眺めていたのですが、特にバックヤードに誰かが来た様子はありませんでしたね」
「なるほど。ちなみに機材落下の様までは見てないですか?」
「残念ながらその前にここを後にしてしまいました。衝撃的でしたねあの事故は」
「そうですね。今原因を突き止めている最中であなた方にもご協力いただきました。この後光藤さんにも聞きにいきます。ありがとうございました」

  

一方MAPSメンバーは、どうすれば圧力をかわして再結成に踏み切れるか考えていた。しかし良い案が浮かばない。
「そもそも俺らの再結成話をすっぱ抜いたのは誰?」
「stupid CLASHっていうメディアらしい」
「あそこねぇ、ひっでぇコタツ記事量産しやがって」
「よくもまあ悪口書いて金稼ぐよね。人間の心無いのか」
「ライターの顔が見てみたいよ」

  

『MAPS再結成にファンの反応は複雑…「1人悪目立ちしてる」と言われるメンバーの名』
『「今さら再結成されても困る」MAPS再結成に立ち込める暗雲』
『MAPS再結成も自分の人気回復のため…解散後仕事激減した○○のエゴ』

  

「テキトーなこと書きやがって」
「しかもこんなのに同調するネット民多すぎる」
「少しでも刃向かったら返り討ちにされる。歪んだ世界だなネットって」

  

『「所詮カラオケレベル」ボーカルとダンスを分離しても尚目立つTO-NAの歌唱力の低さ』
『「学芸会か」「音楽舐めんな」不義理な独立を果たしパフォーマンスの劣化が深刻すぎるTO-NA』
『「五流アイドルに近づかないで」MAPSがTO-NAに接近でMAPSファン悲鳴』

  

「TO-NAに対しても酷いことばっか言うんだね」
「何もわかってないくせに。SNSの罵詈雑言拾うだけの楽な仕事だな!」
「そもそも本当にSNSで呟かれているのだろうか。ライターの妄想かもしれない」
「そう信じたいよ」
「とにかくstupid CLASHには抗議だな。あそうだ、せっかくスカイツリー行くなら、あの時みたいにプロモゲリラしない?」
「『Hey Jude』の時みたいに?いいね、やろうよ!」
「ここまでやったらもう文句言えまい。黙らしてやろう」

  

八広ライヴから6日後の土曜日。カケルは光藤に会っていた。
「梯子をかけて足取り軽やかに登っていく。こりゃすごいな」
「わかります?絶対スポーツクライミングとかやった方が良いですよこの人」
「わかりませんね。プロアスリートでもこの速さで登り降りはできないということですか」
「無理ですね。1.5倍は欲しいです」
「なるほど。それよりもこの人のことが気になります。この人はこの後落下する機材を触っています。事故と関係があるかもしれない」
「特徴的な服着ているから特定できそうですが」
「これはTO-NA公式Tシャツです。みんな着てました」
「それ以外に目立った特徴はない…特定は厳しいですね」
「ちょっと撮影時刻見させてください。えーっと、撮影開始が18:50、ライヴは19:00スタートだったから…」
「あの、もういいですか?次の用事があるので」
「どうぞ。必要な情報は全て得ました、ありがとうございます」

  

翌日になっても相変わらず意識不明のタテル。朝になればタテルは目を覚ましているだろう、と期待を抱いては裏切られる日々にうんざりしていたメンバーだが、因縁のソラマチミニライヴに挑むため気合いを入れ直す。

  

その頃MAPSはゲリラ作戦を決行する。まず新たなる海図の3人がソラマチ6階、辻利前のベンチに座っていて、そこに風間、朝倉が時間差で合流した。公の場でMAPS5人が揃うのは7年半以上ぶりであり、当然その場にいた一般客達はざわつく。
「ええええ⁈MAPSが5人でいる…」
「これって雪解け?不仲が解消した、っていうこと?」
「やばいって!」
「マジで再結成⁈」
「Amazing!」

  

外国人でさえ知っている国民的アイドルグループMAPSが、止まっていた時計の針を再始動させる。まるでただの仲良し男子5人組のようにお茶ソフトを購入し、ワイワイ言いながら味わっている。

  

「ソフトクリーム自体がミルキーな口当たりだよね」
「そこからほうじ茶の味になる。ほうじ茶らしい厳かな香りが爆発した」
「抹茶も同じく時間差で茶葉の旨味を感じるね」
「この抹茶蜜、チューチューしちゃおうかな」
「ワイルドな食い方だな!」
「ダイレクトに抹茶感じるね。みんなもやれば」
「やめとく」
「もう、そんな上品ぶらなくていいんだって俺ら。それにしても神山、食べるの早っ!」
「美味しかったもん。食べ進めてもトーンダウンしない、最後まで茶の強さが持続してるね」

  

「待って、いつの間におかわり⁈」
「抹茶ラテ。余計な甘さが無くて美味しい」
「神山らしいな。さすが大食い」
「懐かしいねこのノリ」

  

MAPSのゲリラ訪問はSNSでも忽ち話題となり、ソラマチに向かおうとする人も増えていた。もちろん群衆事故が起こらないよう、MAPS側は手を打っていた。
「大久保さん、TO-NAさんのソラマチライヴの日、5人でソラマチを回ろうと思います」
「面白いじゃないですか」
「でもお客さん達パニックになりそうで。何か対策打てますかね?」
「実はうちのグループ、東武さんから協賛受けていまして。事情説明して警備員さん増やしてもらうよう要請しますね」
「話が早いね!ありがとうございます。あ、メンバーには俺らが来ることナイショで」
「わかりました」

  

ソラマチでは他にもロケが行われていた。最初にTO-NAへ救いの手を差し延べたおかまたちが冠番組『おかままち』の収録でソラマチを訪れていた。プレゼンター芸能人がソラマチ界隈で一番美味しいグルメを探し、審査ゲストに食べてもらうという番組で、この日の審査ゲストは世界的音楽家のYOSHIKIであった。

  

「最初のプレゼンターは陣内ヒロミさん!」
「はい、僕が紹介しますのは、辻利さんの玄米茶ソフトです!」
「玄米茶?抹茶やほうじ茶じゃなくて?」
「もちろんその2つも美味しいんですけど、今日は敢えて玄米茶一本勝負で!」
「思い切ってますね。じゃあいただきます。…あ、美味しいですね。あられみたいな香ばしさ」
「これがソフトクリームのコクと不思議と合うのよ」
「でしょでしょ!どうしても王道行きがちだけど、玄米茶が一番奥ゆかしくて良いんです!」
「よくやってくれました陣内さん。ありがとうございます」

  

そこへ店員から、さっきまでMAPSの5人が来ていたことを伝えられた。
「え待って、5人ってどういうことですか?」
「風間くん朝倉くん中村くん、えー後は神山くんと村上くん」
「正真正銘のMAPSだ…」
「この後どこ行く、って言ってました?」
「たしかTO-NAのライヴに行くって」
「MAPSさんがTO-NAのライヴ⁈」
「TO-NAってどちら様でしたっけ?」
「YOSHIKIさんはご存じないかもしれませんが、綱の手引き坂46ってグループが改名したんです」
「綱の手引き坂は知ってますよ。Mステでメンバーの方とお話ししたこともあります」
「ご存知でしたか、それは失礼しました。でも色々あって今は墨田区のローカルアイドルなんです」
「トップクラスのアイドルグループでしたよね?ちょっと信じられない」
「ぶっちゃけ言うと『圧力』ですね」
「許せないな。じゃあみんなで観に行きましょうよ、MAPSさんと一緒に」
「スタッフさん時間大丈夫ですか?」
「はい、ちょうど休憩も挟むので問題ないです」

  

こうしておかまたち・YOSHIKI・5人のMAPSという国民的(世界的)芸能人がソラマチのTO-NAライヴに勢揃いした。当然パニックになる現場だが、人の良いMAPSメンバーが呼びかける。
「皆さん、僕らも純粋にTO-NAさんのパフォーマンスを観に来た身です。ぜひTO-NAさんのライヴに集中してください」
「彼女達はこの日のために練習を重ねてきました。僕たちもTO-NAさんの邪魔をしに来たわけではないのです。あとで質疑応答は受け付けますから、それまではTO-NAの皆さんを観てあげてください」

  

MAPSの呼びかけにより、大半の観客は集中してTO-NAのライヴを見届ける。独立当初と比べれば客の数も味方の数も何倍にも増えていた。心無い野次を飛ばす者もいない。僅か5曲ほどのライヴであったが、観る者の心を確かに震わしていた。中途半端に終わってしまった八広ライヴの借りも返せた気がする。

  

ライヴが終わり控室に戻るTO-NA・おかまたち・YOSHIKI。
「YOSHIKIさんどうでした?」
「いやもう素晴らしいですよね。一生懸命やっていて好きですよ」
「YOSHIKIさんに褒めていただけるなんて光栄すぎますよ。おかまたちさんもありがとうございます、早い段階から私たちのことサポートしてくださって」
「届いてた?良かった、TO-NAは干されるような人たちじゃないからね」
「本当そうですよね。今度僕からも楽曲提供しますよ」

  

その時大久保のスマホが鳴る。タテルの入院する病院からであった。
「どっちだ…」
「お別れなんて嫌だ!」
質問攻めを受け到着が遅れたMAPSも控室に入ったところで声が聞こえた。

  

「…スズカ、音外れてたな」
「えっ⁈」
「カホリンもだ。菅井先生に怒られるぞ」
「これって…」
「タテルさん、11時ちょっと前に意識回復しました。記憶障害も後遺症も無いようで何よりです」
「良かった…」
「ちょっと怪我しちゃったな。ベリナは大丈夫か」
「大丈夫ですけど…ちょっとの怪我じゃないですよ!1週間も生死彷徨ってたんですよタテルさん!」
「みんなの声が聞けて良かったよ。悔しいな、八広ライヴ中止になったのは」
「だから今日頑張ったんですけど…」

  

「ちょ待て。タテルくん、褒めてあげようよ」朝倉が声を上げる。
「その声は、朝倉さん⁈」
「そうだ。TO-NAのパフォーマンス見させてもらったよ、MAPSの5人で」
「5人でですか⁈」
「ああ。詳しいことは後で話す。今はTO-NAのみんなと喋ってやれ」

  

「タテルさん、私たち千羽鶴折ったんですよ」
「…あるね。でもどこにしまっておくんだ。気持ちは有難いけど邪魔になるんだよ」
「そんなこと言うなら1つ1つバラしてみてください。私たちがただ千羽鶴折るだけの集団なわけ無いじゃないですか」

  

7色の千羽鶴を1つ1つ開いてみる。白紙のものが殆どだが、ランダムにメンバーからのメッセージが入っていた。

  

メンバー一人一人に真摯に向き合ってくれてありがとう。タテルくんについて行って良かった。 グミ
歌唱メンバーに選ばれず泣いていたところ、タテルさんがフォローしてくださって元気が出ました。1曲だけでも歌わせてあげてほしいって菅井先生にお願いしてくれたと聞いて、温かい涙が出ました。 スズカ
コイツさん、いつも私のことを強くイジって下さって有難うございます。嫌だ嫌だ言ってましたけど、本当はとても嬉しいのです。だから帰って来て下さい!ぶっ飛んだ私を、これからもいっぱいイジってくださいよ! マリモa.k.aアイツ
私の命を守って下さってありがとうございました。でもタテルさんがいないと寂しいです。ベリナの成長が楽しみだ、って言ってましたよね?見届けてくださいよ!

  

「みんな…ありがとうだよ…」

  

涙するタテルの元へ、TO-NAが全員集結する。
「生きていてくれて良かった…」
「死ねるわけねぇよな…こんな可愛くて面白くて魅力的で、ちょっと『おやっ?』ってなることもあるけどそれも愛しくて、皆を幸せにしてくれる子達を遺して、俺は死ねるわけないっつうの!」
「ノート見たよ。タテルくんはみんなのことを大好きなんだ、ってすっごく伝わってきた」
「見たのあれ?ちょっと恥ずかしいんだけど」
「すごく嬉しかった。これからも私たちのこと、支えてください」
「勿論さ。TO-NAをトップアイドルにしてやる」
メンバー一人ひとりと固く握手をするタテル。頬には絶えず涙が流れていた。

  

夜、MAPSの5人はスカイツリーの展望台にいた。
「プロモゲリラ作戦、大成功だね」
「SNSも大盛り上がりだよ。ここまでやったら誰も俺らを邪魔できない」
「タテルくんも復活して、TO-NAは元気取り戻したようだね」
「夜空の向こうには明日が待っている。間違いなく、素敵な明日が」

  

翌日、関口メンツユーは古巣のGARASO事務所を訪れようとしていた。しかし事務所内部はもぬけの殻になっていた。そこへ全身黒ずくめのカケルがやって来る。
「関口メンツユーさん、本名関口與一さん。あなたを逮捕します」

  

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