☆登場キャラクター
あんぱんまん(cv.綱の手引き坂46ミレイ)…この世界を守る英雄。だがぶりっ子が独特。
ナトキンマン(cv.タテル)…あんぱんまんの永遠の敵。納豆菌でぱん工場をぶっ壊す!
どきどきチャン(cv.綱の手引き坂46ヒナ)…マイペースな女の子。ナトキンマンの家に居候。
はむオジサン(cv.山寺宏一)…あんぱんまんの生みの親。好物は加工肉と三鞭酒。
ワタコさん(cv.平野綾)…はむオジサンとは事実婚の関係にある。好物はコノワタと日本酒。そのためはむオジサンとは晩酌の内容を巡ってしょっちゅう喧嘩する。
よーぐると(cv.山寺宏一)…あんぱんまんに助けられぱん工場で飼われることになった猫。
あんぱんまん「フンッ!フンッ!」
はむオジサン「気合い入ってるねあんぱんまん」
わたこサン「今日はコスギムサシさんのアクション教室に行くんだよね」
あんぱんまん「そう!『さつじん』を学ぶのよ!」
はむオジサン「おいおい、正義の味方が何で人をやっちゃうんだい⁈」
わたこサン「『殺陣(たて)』でしょ」
はむオジサン「そのまま読んじゃったんだね。ああ良かった…」
自室でぐうたらするナトキンマン。
どきどきチャン「ナトキンマン、最近あなた太りすぎよ」
ナトキンマン「だって運動するのめんどくさいもん」
どきどきチャン「そんなんじゃどんどん太るわよ。ほら、これ行ってきなさい」
ナトキンマン「コスギムサシさんのアクション教室…ハードじゃねぇかコレ!」
どきどきチャン「早よ行けや!」
ナトキンマン「へーい…」
タワマン立ち並ぶこすぎ自治区。コンベンションホールや公園、ゴルフ場などもある人気の街。一流ケーキ屋とパン屋が並ぶ一角に、コスギムサシアクションスクールがある。
コスギムサシ(cv.ケイン・コスギ)「皆さんお越しくださりありがとうございます。僕と一緒にPerfect Body目指しましょう」
あんぱんまんら「はい!」
ナトキンマンは変装し、「まめお」という名前で参加した。
ナトキンマン「何これ、全然隠しきれてない。どう見ても俺様じゃん。でも周りの人にはバレていないことになっている。その辺ご承知おきを」
コスギムサシ「じゃあまずはsquatsから!終わったらpush-upsやろう!」
基礎トレーニングの数々は、普段から体を動かすあんぱんまんには程よい強度だが、怠け者ナトキンマンにはハードワークであった。
コスギムサシ「まめおくん、そのpush-upsは池谷式だ!顎でボタン押してるだけ!」
ナトキンマン「そ、そんなこと言われても…」
コスギムサシ「nice bodyでモテモテの自分を描きながら!」
ナトキンマン「俺さ…いや僕、そんなつもりじゃないです!」
コスギムサシ「じゃあ次はchin-ups!できるかな?」
ムサシ先生は壁から突き出た厚さたった3cmの突起を掴み懸垂する。あんぱんまんは普通の棒でも懸垂できない。
あんぱんまん「くやちぃ!」
コスギムサシ「練習すればできるようになりますよ。みんなにとってのhero、頑張ってトレーニングしましょう!」
体が重いナトキンマンに至ってはぶら下がるのさえ困難だった。
コスギムサシ「体重そうだね。その格好だと余計にやりにくいよ。ほら、take off」
ナトキンマン「だ、大丈夫です!僕もうキツい、休む…」
そしていよいよアクション指導が始まった。目を輝かせてムサシの剣捌きを観察するあんぱんまん。一方興味のないナトキンマンは、隣のパン屋から盗んだバナナベーグルを貪っていた。
コスギムサシ「まめおくん、まだおやつの時間じゃないぞ」
ナトキンマン「だってキツいんですもん」
コスギムサシ「これくらいで弱音吐いてどうする!」
ナトキンマン「ちょっと重たいなこのベーグル。バナナ味がもう少し欲しいな…」
コスギムサシ「Hey, Mameo! Listen to me!」
いよいよ殺陣の練習をするあんぱんまん。勇気が友達の一員なので、剣に当たることへの恐怖心などなかった。いつもナトキンマンの連続攻撃を交わしているため身のこなしも抜群である。
コスギムサシ「Fantastic, Ampamman! キミ本当に初めてかい?」
あんぱんまん「いえいえ」
コスギムサシ「Amazing!」
ナトキンマン「ちぇ、アイツばかりチヤホヤされやがって」
ナトキンマンも挑戦するが、身のこなしはガチガチ。そして動き回るうちに変装がとれてしまった。
一同「ナトキンマン⁈」
ナトキンマン「くぅ、バレちまったら仕方ねぇ、全員まとめてぺちゃんこにしてやる!」
UFOに乗ったナトキンマンは大きな石の球を発射したが、屈強なムサシとあんぱんまんがこれを受け止めた。
あんぱんまん「筋肉ランキングは終わらせないっつうの!」
コスギムサシ「Yah! Power!」
球を押し返しナトキンマンに当てる。
ナトキンマン「どひぇぇぇー!」
あんぱんまん「ふぅ、これで何とか…」
ナトキンマン「隙あり!」
ダメージの少なかったナトキンマンはすぐ復活し、あんぱんまんに納豆バズーカを命中させた。
あんぱんまん「顔が汚れて力が出ない…」
コスギムサシ「あんぱんまん⁈」
あんぱんまん「はむオジサンに知らせて…」
コスギムサシ「OK」
ナトキンマン「全員まとめて閉じ込めてやる!」
ムサシらは鎖で道場の壁につなぎ止められてしまった。こうなるとさすがのムサシでも力が出にくいところだが、ナメてはいけない。
コスギムサシ「ファイト!イッパーツ!」
油断してまたもや隣のパン屋に侵入したナトキンマン。戻ってくるとムサシらは解放されていた。
ナトキンマン「そ、そんな…」
わたこサン「あんぱんまん、新しい顔よ!ソレッ!」
(ファンファーレ)
あんぱんまん「元気301倍!あんぱんまん!」
ナトキンマン「くそっ!」
あんぱんまん「もう許さないぞ、ナトキンマン!」
ナトキンマン「まだまだ!」
ヌンチャク・ワイングラス・2Lペットボトル・シュレッダー・丸太・パイプスライダーのパイプなどを手に食らいつこうとするナトキンマン。どう考えてもめちゃくちゃである。
あんぱんまん「あーん、ぽう!」
ナトキンマン「ねばねばきーん!」
平和が訪れたこすぎ自治区。ご褒美に隣のパン屋から大山鶏サンドが差し入れられた。
コスギムサシ「美味しいねこれ。チキンの質もいいし、大葉があるから意外とあっさり食べられる。Perfect Chicken Sandwich」
あんぱんまん「先生英語の発音がガチすぎます」
コスギムサシ「まあね。あんぱんまん、キミもまさしくPerfect Bodyだ。アクションも上手いし、ぜひうちの所属にならないか?」
あんぱんまん「いえ、私には困っている人を救うという最大の使命があるので、俳優の道はしばらく考えていません」
コスギムサシ「Oh, my God! でも気が変わったらいつでも来てね!」
あんぱんまん「はい!今日はありがとうございました!」
パンをお土産にぱん工場へ戻ったあんぱんまん。
わたこサン「今日こそ日本酒!」
はむオジサン「いや、シャンペンだ!」
わたこサン「せめて『シャンパン』って言って。その言い方余計に腹立つ!」
はむオジサン「いいじゃないかそれくらい」
わたこサン「デビル魔人みたいで嫌だ!」
あんぱんまん「ただいまー、パン買ってきましたよ。…また揉めてる」
一同「ごめんごめん、喧嘩の様見せちゃって」
あんぱんまん「どっちも飲みましょうよ。あたちはみーんなだーいちゅき!エイッ!」
はむオジサン「途中で引っかけてきたなコイツ…」
はむオジサン「面白いねこのオリーブパン」
わたこサン「オリーブの味が強いけど、オレンジみたいな味が新たなオリーブの味を引き出してる」
はむオジサン「枝豆ベーコンパンはベーコンがちと足りないな。塩気も生まれるし多めに入れていいと思うな」
わたこサン「バナナデニッシュおいしーい!バナナの香りが強くて好きだわ」
はむオジサン「レモンあんぱんもいいね。あんがベタってしそうなものだけど、レモンの清涼感をあんがサラッと受け止める。これは大したものだ」
わたこサン「あんぱんまん、アクション教室楽しかった?」
あんぱんまん「とーっても楽しかったです!体動かすの大好きになりました」
はむオジサン「いずれはアクション女優もいいね」
あんぱんまん「それコスギ先生に言われました」
はむオジサン「それめちゃくちゃスゴいことだよ!自慢の娘だ」
あんぱんまん「あたちは最強!」
一同「アハハハ」
どきどきチャン「あら、またやられたのね」
ナトキンマン「なんでこんな展開になるんだよ…」
どきどきチャン「でも少し痩せたかもね。よし、明日からもコスギ先生流トレーニング頑張りなさい」
ナトキンマン「もう御免だ」
どきどきチャン「そんなこと言ってたら、いつまでもあんぱんまんに勝てないわよ。さあやろう!」
ナトキンマン「もういやぁ!」